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今日もどこかの街で美食探訪 ねこやま大吉のグルメ狩人

東京都(筆者自宅) 緊急事態宣言下、自宅で串焼きチャレンジ My Kitchenで楽しむ「博多 焼鳥」 

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2021/01/25

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筆者自宅のイメージ

「博多 焼鳥」を自宅で再現 近所の精肉店、八百屋で食材を調達

博多の焼鳥文化は江戸時代に遡る。

江戸時代に一帯を統治していた黒田藩が藩の経済力を高めるため鶏卵を全国に出荷することに伴い、養鶏場の開設を農村へ勧めたことを発端に焼鳥文化が発展したという。

ちなみに、北部九州は肉であろうと魚・野菜であろうと串に刺して焼いたものは全て「焼鳥」になる。この串焼きとしての焼鳥は、昭和24年博多屋台『藤よし』が発祥だといわれている。

東京にも博多由来の焼鳥を提供する店はいくつかある。しかし、緊急事態宣言下のいま、今宵はこのような歴史的背景のある博多焼鳥を自宅で作ってみようと思う。新型コロナによる生活スタイルの変化で確実に変わったのが仕事のあり方と自炊料理?食材買い出しに30分、調理時間に60分と目標を持ってチャレンジする。

食材はなんでも揃うスーパーではなく、地元を応援する気持ちも含め、近所の精肉店、八百屋で調達する。初めて知ったが、バラ肉はブロックもスライスもグラムで同じ値段のようだ。学生時代に串焼屋で3年間バイトをした経験や、いままでの取材を含め、舌に記憶された「あの味」をなんとか再現したい。

「焼き」にはガスグリルを使用 心細い火力は『グリル敷石』で補う

食材は豚バラ・豚バラスライス(巻き用)・鶏肉・アスパラ・大葉・茄子・椎茸・オクラ・トマト・えのき・キャベツ・オリジナルキャベツたれ。役者は揃い出番を待つ。

博多では前述の通り、豚バラも「焼鳥」だ。豚バラブロックを2センチにカットし、下ごしらえをする。

バラ肉を酒とニンニク、少々のみりんを入れビニール袋に閉じこめること30分。これにより、脂身を固め赤身を柔らかくすることができ、焼くときに肉が外れない。バラスライスもそうだが、調理する瞬間まで冷蔵していないと手の温度で脂が溶け出すことになる。時間との勝負である。

瑞々しい野菜たちを肉で巻いていく。豚肉の旨味と野菜が抜群の美味しさを提供してくれる。野菜を巻くときは、バラ肉が切れない程度に引っ張りながら巻き込むのがポイント。アスパラなど細く長いものは、1本丸々巻き、串打つ瞬間にカットする。

「焼き」にはガスグリルを使用。火力は心細いが『グリル敷石』の助けを借り、炭火焼と同様の効果を生む遠赤外線照り返し熱で焼きまくる。博多焼鳥の真骨頂だ。グリルの中で表6分、裏5分、肉に焦げ目がついてジューシーな脂がしたたり落ちたら付け合わせのキャベツに盛って食べるだけである。

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多めに作ってもアレンジが利く 翌日は野菜炒めに応用

塩が効いたジューシーなそれは、ハイボールとの相性が抜群である。アツアツの焼鳥をこれでもかと独り占めする至福感はなにものにも代えがたいものがある。

焼鳥を多く作ってしまい、残したとしても大丈夫だ。翌日に串から外した巻物、豚バラを中華鍋で炒めれば美味しい野菜炒めができあがる。これはこれでまたいい。アレンジが利くのも焼鳥の魅力だ。

新型コロナの収束は未だ見えない。しかし、ワクチンや抗体薬など希望となるニュースも少しずつ増えてきた。

日本全国で飲食業に携わる人は400万人以上いるという。

状況が緩和し、店に行くことができたときは、改めて作り手の気持ちと食材の有り難さを噛みしめたい。全国の飲食店がこの難局を乗り越えることができることを切に願う。

今回のお店:『ねこやまkitchen(筆者自宅)』 
住所:非公開
交通:都営浅草線某駅徒歩5分

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この記事を書いた人

編集者・ライター

長年出版業界に従事し、グルメからファッション、ペットまで幅広いジャンルの雑誌を手掛ける。全国地域活性事業の一環でご当地グルメを発掘中。趣味は街ネタ散歩とご当地食べ歩き。現在、猫の快適部屋を目指し日々こつこつ猫部屋を制作。mono MAGAZINE webにてキッチン家電取材中。https://www.monomagazine.com/author/w-31nekoyama/

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